Akari

marinosのことがメインなはず

すべてを捧げることが最善ではないこともある

#横浜FM新潟

おそらく、選手たちはこの試合にすべてを集中させてきていた。
自分たちだけにフォーカスを向けてやれることをすべてやってきていた。
集中できていない選手はだれ一人いなかった。

全員がものすごく高いモチベーションだった。
そして全員が過集中状態だった。
緊張感を楽しめる状態ではなかった。

特に喜田は明らかに空回っているように見えた。
審判にも食って掛かっていた。
エウベルが倒されたシーンでは松原健にもういいじゃないかとなだめられていた。

極端過ぎるハイテンポ状況でも、マリノスには自力があり、チャンスを作った。
1点入れば、絶対に楽になった。ただこの日は運もなかった。
時間が経てば経つほど、選手たちの前のめりな気持ちに疲労が混ざり自分で自分の首を絞めていく。

まだ時間がある状態でも、選手の余裕のなさがこちらにも伝わり苦しくなった。
後半チャンスを決められなかったエウベルやナムテヒは悔しさをあらわにはせず、沈鬱な表情をみせていた。

苦しくても誰もサボらず走った。誰かのせいにしている選手はいなかった。
なんとかしようと全員ががむしゃらにプレーした。

そしてそのまま試合は終わった。
最初から最後まで、0-1で負けているかのような試合だった。
真面目に不器用にプレーして結果に繋げられない今季のマリノスらしい試合だった。
このチームに緊張感を楽しめる鎌田大地のようなプレーヤーはいなかった。

翌朝5時起きで仕事がある自分はダッシュで新横浜に向かった。
もし仕事がなかったとしても監督と主将の言葉を聞いて帰っていたかはわからない。
Twitterも今日まで見なかった。見れなかったのか見なかったのかはわからない。

試合から時間が経ち、今自分は、このチームで優勝したかったと心から思っている。
この選手と、このスタッフと、このサポーターとともに、今季優勝したかった。
だから、すごく悔しい。

リーグ終盤、怪我人続出でチームとしてのギアが上がったのを感じ取れたとき
不器用で真っすぐ頑張ることしかできないチームが、
全員でマリノスファーストを捧げ切った先に、
優勝を勝ち取ることができたら、
それはとてつもなく誇らしいことではないかと思った。

でもできなかった。
やはりすべてを捧げることは最善ではないこともある。

でもすべてを捧げてくれたからこれだけ力を込めて応援できた。
最終盤の選手たちの姿勢を見て、自分にもこのチームのために何かできることはないかと思わせてくれた。
選手とスタッフが捧げてくれた不器用なくらい真っすぐなマリノスファーストは、
自分のようなマリノスファーストのサポーターをもたらしてくれた。

残りの試合も頑張ろう。
最後には気持ちよくありがとうを言いたい。

そして来シーズンは、柔軟性と余裕がある大人なマリノスファーストを見せてほしい。
これからも優勝を一緒に目指そう。